カフェ開業でマシンではなくハンドドリップを選ぶメリット・デメリット

カフェ開業でマシンではなくハンドドリップを選ぶメリット・デメリット

カフェ開業でマシンではなくハンドドリップを選ぶメリット・デメリット

カフェで、バリスタの方が、集中してコーヒーをハンドドリップで淹れている姿。

 

想像しただけでも様になります。

 

 

カフェとしてコーヒーを扱うのであれば、コーヒーにはこだわりたいものですし、それなりの知識と技術を持っていたいところです。

 

 

しかし、ハンドドリップには、メリット・デメリットがありますし、ハンドドリップを希望しても、カフェの営業形態がそれを許してくれない時もあります。

カフェでハンドドリップでコーヒーを提供する時のメリット

カフェでハンドドリップでコーヒーを提供する時にはメリットとデメリットが存在します。

 

これを理解しておかないと、いざカフェが開店しても、注文後にお客様を長い時間待たせてしまうという、飲食業ではあってはならない事態を引き起こす原因となりますので、注意してください。

 

 

まずは、メリットです。

 

 

1. 初期費用が安価

ハンドドリップをしようとするときに必要なものは、コーヒーミル、ポット、フィルター、ドリッパー、サーバー、スタンドぐらいです。

 

 

どれも、価格はそれほど高くありません。

 

 

店では使えませんが(使ってもいいですけど)、100均でも売っているものがあるくらいです。

 

全部ひっくるめて、ある程度の質のものを揃えても1万〜2万円くらいだと思います。

 

 

カフェの設備としてそろえる際に、安くいいものが揃うのであれば、それに越したことはありません。

 

 

2. 場所をとらない

コーヒーマシンは案外大きく、場所をとります。

 

その点、ハンドドリップのセットは上に書いてあるものとなります。

 

 

ハンドドリップのセットであれば、厨房内の場所をとりません。

 

 

机の上が散らかっていては、いい仕事ができないのと同じく、厨房内がガチャガチャしていては、おいしいものを提供することなどできません。

 

いざとなれば、棚の中とかにも収納できるくらいの大きさですので、場所をとっているという感覚は、ほぼ感じません。

 

 

3. パフォーマンス(魅せる)

ボタン1つで抽出されるコーヒーマシンと違い、ハンドドリップは、コーヒーを淹れている姿をお客様に魅せることができます。

 

 

見せるではなく、魅せるです。

 

 

このパフォーマンスにより、「私のために、気持ちを込めて作っている」という感覚がお客様に芽生えます。

 

バーでバーテンダーさんが、シェイカーを振っていると、思わず見入ることがあると思います。

 

あれと同じです。

カフェでハンドドリップでコーヒーを提供する時のデメリット

続いて、デメリットです。

 

 

1. コーヒーを淹れるための技術が必要

ハンドドリップで提供する場合、コーヒーを淹れるための技術力が必要となります。

 

もしも、高い技術力があるのであれば、これはデメリットではなく、強力なメリットに変化します。

 

 

「豆挽いて、ドリッパーにセットして、お湯注げばよいのでは?」

 

 

全く違います。

 

 

この淹れ方を書き始めると、とんでもない長さになってしまうため、省きます。

 

 

ただ、このハンドドリップについて、上記のような知識の方の場合は、ハンドドリップのメリットを一切捨てて、コーヒーマシンで抽出するか、イチからコーヒーというものを勉強し直してください。

 

それに、お店の商品ですので、100杯淹れるのであれば、100杯同じ味を出せなくては商品になりません。

 

 

ハンドドリップで提供するためには、それなりの技術力が必要になります。

 

 

2. 抽出に時間がかかる

これは、冒頭のほうで述べた部分に繋がっていきます。

 

料理をメインにしていた場合、どうしても、ハンドドリップでコーヒーを抽出する方法を取ると、両立させることが難しくなります。

 

 

料理の提供を別の人間(バイトやパート)に頼めばよい。

 

 

その方法もありますが、その分の人件費を捻出する余裕がある場合のみです。

 

 

正直、カフェという商売は、そうポンポンと人を雇えるものでもなく、薄利多売です。

 

それに、定期的に大きな収入の入る商売ではありません。

 

 

売上がない=人件費が払えない

 

 

となれば、あっという間に労働基準監督署が入ってくるか、その前兆として、他の未払いや税金、保険料の滞納が発生し、最悪差し押さえという事態になります。

 

カフェで人を雇用するというのは、大きなリスクを背負うことになりますので、その覚悟のあるときだけ、人を雇うという方法で、この問題を解決してください。

カフェ開業時の設備にコーヒーマシンは絶対必要なのか?

カフェを開業するときに、コーヒーマシンは絶対に必要というものではありません。

 

 

ただし、そのカフェの営業形態によります。

 

 

コーヒーよりも、料理の提供が多く、それも本格的(手がこっている)。

 

お客様の来店が集中する時間帯があり、いくつものことを同時にこなす必要がある。

 

 

こういった場合には、コーヒーマシンに頼らざるをえないでしょう。

 

何と言ってもコーヒーマシンは、作業が楽です。

 

 

ボタン1つでコーヒーの抽出が可能です。

 

 

コーヒーを淹れながら食材を調理するということも可能となります。

 

こういった場面は、営業中には多々起きることなので、コーヒーマシンは重宝されます。

 

でも、これには、欠点があることも覚えておく必要があります。

 

 

「カフェ」といいつつ、コーヒーが自動抽出。

 

 

来るお客さまはがっくりしてしまいます。

 

スタバやタリ―ズのような大手チェーン店であれば、「そういうもんだ」という意識が先にくるため納得します。

 

カウンター内に立っている人も、「せいぜいバイトだろ」くらいにしか思っていませんので、お客様は納得もしてくれます。

 

 

これが、街の一角にある個人カフェだった場合どうでしょう。

 

 

個人経営のカフェといえば、「オーナーがコーヒーをおいしいコーヒーを淹れてくれる」という認識で来店します。

 

 

それが、ボタン1つで抽出されたコーヒーが出てきたらどう思います?

 

 

それに、お客様は、お店に入る前に、ネットや店頭にあるサインボード、イーゼルなどで、「ここは、飯屋系のカフェじゃなく、コーヒーを飲める場所」という認識で来店されます。

 

 

この考えで来店される方は、他の店も巡っており、経験値が高いです。

 

 

そして、頻繁にそういう利用をしていますので、リピーターになってくれる確率も非常に高いです。

 

そんなお客様に、全自動で抽出されたコーヒーを出しては、2度と来店してくれません。

 

コーヒーがうまい、まずいではないのです。

 

 

その店の味を楽しむのと同時に、おいしそうなコーヒーを抽出しているパフォーマンスを見に来ているのです。

 

 

ここまでのレベルの方は、コーヒーに関しての知識も少々持っていると思いますし、もしかすると、自宅でお店に負けないレベルのコーヒーを、常時飲んでいるかもしれません。

 

コーヒーがよっぽど好きでもない限り、ここまで考える人もいないかもしれませんが、「カフェ」と名の付いている以上、コーヒーは主力商品の1つと思います。

 

 

主力商品を、手を抜いて出している。

 

 

こんな風に思われることがあるかもしれないということを、覚悟してください。

まとめ

カフェ開業に必要な設備・ハンドドリップのメリット・デメリットとして説明してきました。

 

私が長年カフェめぐりをしてきた感覚で感じたことがあります。

 

 

個人経営店は、全自動(コーヒーマシン)を使っていない。

 

ただし、料理がメインの場合はコーヒーマシンを使っている。

 

 

ほとんどのお店が、この法則に当てはまりました。

 

自分のカフェの主力商品が、料理なのかコーヒーなのか考え、オペレーションを悩みぬいた上で決断してください。

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