カフェ運営にかかる費用は?水道光熱費や人件費などの目安は?
カフェ開業を考えたときに、「運営していくのにどれくらいの費用がかかるのか」は必ず算出しておく必要があります。
あくまで見込みですので、現実とは違う数字になるかもしれませんが、これを出さないことには、いざ開業したときに経営を続けていけるのか、先が読めないことになります。
費用が掛かるのであれば、その分、売上を上げる努力をすればいい。
という根性論でどうにかなるほど、カフェの経営は甘くありません。
今回は、カフェ運営にかかる費用、水道光熱費や人件費などの目安を説明していきます。
カフェ運営にかかる費用は何があるの?
カフェを運営する際にかかる費用の種類は、一般の家庭の支出に似ているところがあります。
以下、一覧のようにまとめてみました。
ちなみに、( )内は、10坪ほどの駅より徒歩10分ほどの場所(都内ではない政令指定としくらい)で、営業を行った際の目安です。
家賃(15万)
賃貸で経営する時は、家賃が当然にかかります。
自宅を改装して、カフェを開業していたとしても、キャッシュで一括払いをしていない限りは、返済があると思います。
個人経営のカフェレベルの運営費用の中では、大きなウエイトを占めてくるでしょう。
電気代(3万)
カフェの電気代は意外とかかります。
業務用の設備を整えたりすると、一般家庭用の契約電力では耐え切れない(ブレーカーが落ちる)ため、業務用に切り替えるか、契約のアンペアを最大にまで引き上げる必要があるかもしれません。
そうなると、基本金額が高くなり、一般に生活している家庭に比べて電気を使用していないように見えますが、金額はそれよりも高くなります。
当然、夏場となればエアコンの使用により、1.5〜2倍以上の金額になってしまいます。
ガス代金(2万円)
調理をメインに提供している場合は、この金額は当然大きくなります。
パスタなどを提供となると、常にお湯は沸かしておかないといけませんし、脂っこいものが提供されたお皿は、お湯で洗わないときれいになりません。
都市ガスであれば、まだいいですが、プロパンガスともなると、どこまで金額が上がってしまうか、正直想像が付きません(プロパンガスは、会社によって金額が違いますし、詐欺のように高い会社もありますので注意してください)
水道代(3万円)
カフェも「水商売」です。
水の消費は半端じゃありません。
このくらいの金額は見込んでおいても間違いないと思います。
通信費(1万)
今や、ネットの力なくしては何もできないような世界になってきました。
インターネットの接続料金、室内に飛ばすwifiの契約(これは任意と思いますが)、電話の使用料などが含まれてきます。
人件費(10万)
アルバイトやパートを雇うかどうかにもよりますが、雇うとして仮定した場合で計算しました。
ランチタイムなど、混み合う時間帯のみ来てもらうと過程したとき、時給1000円×4h×25日計算とすると、この金額になります。
広告宣伝費(3万円)
ホットペッパーやぐるなび等の広報誌への掲載料金です。
月額○○円での契約となるので、定期的に支払っていく必要があります。
ちなみに、高い金額であればあるほど、表示される順位が上になる(人気のある店が必ずしも上に来ない)という仕組みをとっていますので、契約時にはよく考える必要があります。
上記が、ある程度、固定される費用となります。
このほかに、変動的なものとして、仕入れ代金がありますし、その他の備品の購入や、予備費として用意しておく必要もあるでしょう。
カフェ経営の実情は厳しい
さて、この記事を読んでいて、上の一覧を読んでいるときに、電卓を用意して合計を出していた人は、十分に意欲のある人でしょう。
何も考えずに読んだ人は、まだ開業に本腰が入っていないか、ちょっと軽く考えている人です。
後者の場合は、考えを改めて、本腰を入れて計算しましょう。
この運営費用の計算は、カフェを開業した後に生きていけるか(店ももちろんですが、オーナー自身も)どうかを見る大切なものになります。
一覧が全てあっているとは申しませんが、大体の目安的な金額として掴むことができます。
金額を合計すると、不確定の部分(仕入れを除く)も含めて仮に40万円としましょう。
この金額を稼ぎ出すのに、いくらの売上が必要になってくるのか計算を行ってください。
単純に原価率3割で計算すると、1ヶ月に約57万円の売上が必要となります。
客単価が650円と仮定した場合、約870人の来店が必要です。
25日稼動で、1日約35人となります。
「あれ?大丈夫じゃない?何とかなりそう」と考えるのは早すぎます。
1日35人の来客が来るような個人カフェは、相当な有名店の部類に入っていくレベルです。
雑誌の取材が申し込まなくても、あちらからやってくるくらいです。
それに、一番大事な、自分の給料が上記には含まれていません。
それを含んでしまうと、いったいいくらの売上が必要になるのか。
それを確保するためには、どのような戦略と工夫をしていかなければいけないか。
経営者は常に、こういった数字の見込みと格闘していく必要があります。
まとめ
「カフェ運営にかかる費用は?水道光熱費や人件費などの目安は?」ということで説明してきました。
費用の種類としては、一般家庭の支出の延長のようなものであり、大差はありません。
ただ、お店として一般家庭よりも大きな金額となってしまう項目が多数あります。
この目安の計算については、カフェの経営の見込みを出す際に非常に重要な数字となってきますので、めんどくさがらずに、何度もシュミレーションを行う必要がありますので、がんばってやり遂げてください。
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