自宅カフェ開業のメリット・デメリット、注意点を紹介!
自宅を一部改造し、そこでカフェをやろう。
もしくは、新築の時に将来カフェをやりたいから、1階部分をカフェスペースとして設計しようと考える方もいらっしゃるかもしれません。
自宅でカフェを開くことができれば、毎月の固定的なコスト(賃貸料)がかからなくなり、個人であれば、税金上有利になることもあります。
しかし、自宅でカフェを開くと不都合な点も多々発生してきます。
今回は、自宅カフェ開業のメリット・デメリット、注意点について説明したいと思います。
自宅でカフェを開業したほうが、必要経費がかからなくてメリットが大きい
自宅でカフェを開業したほうが、必要経費が少なく済むのは言わずとも知れたところです。
いくつか具体例を挙げてみます。
賃貸料金が発生しない
賃貸でお店を借りるにしても、敷金(保証料)や手数料、加えて毎月の家賃などを積み上げていくと、郊外であれば家が1つ建つくらいの支出となります。
経営期間が長ければ長いほど、自宅でカフェを開業した際にはプラス要因として働きます。
賃貸で月10万の家賃。
初期投資で10か月分必要としたときに100万。
その場所で10年続けたとすると12ヶ月×10年×10万で1200万。
初期投資の中には後で戻ってくるかもしれない、敷金(保証金)が含まれますが、家が1軒建ちそうな金額がかかってきます。
通勤が発生しない
お店まで通うという通勤行為がなくなりますので、無駄な時間が発生しません。
サラリーマン(ウーマン)からしてみれば、夢のような生活です。
お店が暇なときには、自宅の用事をすることもできますし、多くの部分で一般の生活と結びつけることが可能ですので、これはメリットといえるでしょう。
税金面で有利な場合がある
税金面に関しても、個人の場合に限りますが、自宅と共用という部分がありますので、有利になるケースが多いです。
電気やガス、水道に関して、カフェの部分と自宅の部分を一緒に考えて按分することができます。
これらのように、カフェを自宅で開業した際に、メリットは多くあります。
自宅でカフェを開業した時のデメリット
しかし、自宅でのカフェの経営というものは、いいことばかりではないのが常です。
メリットの部分も、裏返すとデメリットになります。
短期でカフェ経営をが失敗したとき、カフェスペースを持て余す
まず、賃貸との比較ですが、確かに長く続ければ効果は絶大です。
毎月の経費もかからないので、経営も賃貸を借りるよりも楽かもしれません。
でも、長く続いた場合です。
飲食業の毎年の倒産確率のようなものがあります。
開業して、1年以内に倒産する確率は35%。
3年以内に倒産するのは、脱サラして起業した場合だと、90%を超えてきます。
ほとんどが3年で倒産と考えることができます。
そうなった時に、自宅がカフェだったという場合、そのスペースはそのままということになります。
倒産するということは、資金的に余裕がない、もしくはマイナスなわけですので、家のリフォーム費用の捻出など到底不可能です。
カフェスペース部分をキッチンとダイニングにしてしまうという荒業も可能かもしれませんが、家の中の位置的に難しい場合がほとんどです。
それに、自宅でカフェを開いたということは、それなりに大きなスペースを確保していることと思います。
その分の固定資産税もかかると思いますし、いずれにせよムダなスペースができてしまうことに間違いはありません。
仕事とプライベートの分離ができない
これが一番大事な部分と思いますが、仕事とプライベートの分離ができないという問題です。
人間、適度に休み、適度に集中して生活をしていかないと、心がドンドン老いていき、効率もそうですが、新しい発想や考えもできなくなっていきます。
開業当初はやる気にも満ち溢れており、なんなら24時間、休みなしで営業してやろうかというくらいの勢いだと思います。
でも、いい仕事ができるのとは別の話です。
自宅がカフェになっていると、昨日やり忘れたことや、やらなければいけない事を無制限にできるので、一見して自由とも思われますが、逆に仕事に縛られていることになります。
それが体に負荷をかけ、徐々に体を蝕み、果ては病気になってしまうかもしれません。
仕事とプライベートをキッチリ分け、新鮮な考えを取り入れるには、自宅でカフェを開業するというのは、あまりオススメのできない手法ではないかと考えます。
まとめ
自宅でカフェを開業した時には、メリットも多い反面、デメリットも存在することを忘れてはいけません。
自宅で開業するにしろ、賃貸でやるにしろ、大きな金額の買い物になるのは間違いないです。
「本当に自宅でないといけないのか?その理由は?」
「本当に賃貸でないといけないのか?その理由は?」
と、じっくり時間をかけて考えてみましょう。
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