カフェの開業に青色申告は必要?書き方と出すタイミングは?

カフェの開業に青色申告は必要?書き方と出すタイミングは?

カフェの開業に青色申告は必要?書き方と出すタイミングは?

カフェを経営する場合、日々の経理作業は必須な作業となります。

 

その上で青色申告にするか白色申告にするかは最初の悩みどころです。

 

 

青色の方が有利だけどめんどくさそう、と思いますよね。

 

実際のところどうなのでしょうか?

 

 

今回は、「カフェの開業に青色申告は必要?書き方と出すタイミングは?」ということで説明します。

カフェの開業に青色申告は必要?

カフェの開業に、青色申告は必ずしも必要ではありませんが、行うことにより多くのメリットを受けることができます。

 

 

大前提として、カフェが法人ではなく個人であると仮定します。

 

 

あくまで、青白申告は個人経営のカフェが行う作業です。

 

法人なのであれば必要ありません。

 

さて、この青色申告なのですが、個人が税金を申告する際には2通りの方法があります。

 

 

青色申告と白色申告です。

 

 

青色申告は、この後詳しく説明しますので、白色申告について触れておきます。

 

税金の申告方法で白色申告を選んだ場合、特に難しい問題は発生しません。

 

単純に1月から12月までのカフェでの収支、自分個人としての他の収入や支出などを申告します。

 

 

これを行うことにより、翌年の税金額が決定されて納付、又は場合によっては還付(お金が戻ってくる)ことになります。

 

 

税金の納付は国民の義務ですので、忘れずに提出しましょう。

 

 

その提出の時期は、毎年2月中旬から3月中旬までとなっています。

 

時期になるとテレビでコマーシャルなんかもやってますし、税務署から申告用紙が送られてくることもありますので、忘れずに提出しましょう。

白色申告より青色申告を選ぶべき理由

青色申告は、白色申告よりも事務作業が複雑になります。

 

 

その分、税金を計算する時には有利となり、節税対策の基本となります。

 

 

青色申告という作業を行うだけで、10万円の控除が、さらに条件を満たすと、青色申告特別控除として、65万円を受けることができるようになります。

 

後半の部分に関しては、少々簿記の知識などが必要になってきますが、それほど難しいものではありません。

 

 

全て手書きでという方はほとんど居ないと思いますし、市場には数多くの会計ソフトが出回っています。

 

 

それを利用すれば、特別な知識がなくとも条件を満たしてくれますので、必要以上に毛嫌いする必要はありません。

 

 

この控除が大きいというのは、税金額が決まるときに大きく影響してきます。

 

 

収入−必要経費−その所得の種類による控除=所得金額

 

所得金額−医療費控除や生命保険料控除などの控除額(この中に青色申告特別控除が入ります)=控除後の所得金額

 

控除後の所得金額×税率

 

 

ちょっと簡単にしすぎていますが、これが税金額を決定する時の計算式となります。

 

ようは所得が発生していても、控除額が多ければ最終的に税金が少なくなるという計算です。

 

もう1つ、青色申告は有利な部分があります。

 

 

赤字を3年間繰り越すことができる。

 

 

実は、青色申告の最大のメリットはここにあります。

 

白色申告の場合は、ある意味単年度で全てを簡潔させるような形になりますので、たとえ所得金額がマイナスになっても、翌年にそれを持ち越すようなことはできません。

 

 

でも、よく考えて見ましょう。

 

カフェの経営を始めた初年度で計算を行ったらマイナスだったとします。

 

 

青色申告の場合は、そのマイナス分を翌年に繰り越すことによって、翌年に大きく収入がアップしても、繰り越したマイナス分により税金上の収支と手元のお金は一緒になるかと思います。

 

 

しかし、白色申告の場合は、この繰越ができませんので、その年が終わってしまえば、収支ゼロからのスタートとなります。

 

 

具体例です。

 

初年度:売上100万円、支出200万円。

 

次年度:売上100万円、支出50万円。

 

これで収支を出して翌年に赤字を持ち越せる(青色申告)場合と持ち越せない(白色申告)場合を比べてみてください。

 

 

青色申告の場合、次年度の所得金額は−50万円です。

 

税金を納める必要はありません。

 

 

しかし、白色申告の場合は、50万円の所得が発生し、税金が発生してきます。

 

どちらが有利かは一目瞭然です。

青色申告を行うにはどうしたらよいのか?

それでは、具体的に青色申告をするにはどうすればよいのか説明します。

 

 

まず、開業届を税務署に提出する際に、青色申告を希望する旨を申し込みます。

 

 

必ずしも同時ではなく、本来は開業後2ヶ月以内(1月1日から1月15日までの開業であればその年の3月15日まで)となっています。

 

しかし、後で提出しようと考えると忘れてしまう危険性があります、どうせなら手続きを1回で終わらせるためにも、開業届を提出すると同時に済ませてしまいましょう。

 

 

そして、青色申告という方法を取った時には、各種帳簿の記載方法が変わってきます。

 

こずかい帳のように「○○日に〜〜で支出☆☆円」と書くだけではなく(これは単式簿記と言います)、複式簿記で帳簿をつける必要が出てきます。

 

 

複式簿記とは、1つの取引についてプラスとマイナスが発生する帳簿の付け方です。

 

 

仮に、仕入れとしてコーヒー豆を500円買ったとします。

 

単式簿記の場合は、「支出:コーヒー豆500円」で終わりです。

 

 

しかし、複式簿記の場合はプラスとマイナスを発生させなければいけません。

 

 

コーヒー豆という資産を手に入れて(プラス面)、500円の現金が減った(マイナス面)。

 

 

専門家から、ヤジが飛びそうな説明になっていますが、こういう考えで帳簿を付けていきます。

 

具体的な書き方は、ネットで「複式簿記」と検索してみると様々なサイトがヒットしますので参考にしてください。

 

 

でも、こんな面倒なことをしなくても、会計ソフトを使うと、こういった分配を簡単に行ってくれますので、会計ソフトを購入するのであれば、専門的な知識は必要ありません。

 

 

事実、私も簿記の資格なんか持っていませんし、商業高校を出ていたり、経理に関しても未経験です。

 

会計ソフトのおかげで、青色申告にすることができるような状態です。

 

 

会計ソフトによっては、青色申告の作業だけではなく、日々の収支の流れや月ごとの流れなどの集計機能があるものもありますので、勉強したり、調べることが面倒と感じるのであれば、購入することをおすすめします。

まとめ

「カフェの開業に青色申告は必要?書き方と出すタイミングは?」ということで説明してきました。

 

青色申告は、帳簿付けなどの作業が面倒にはなりますが、それ以上のメリットを受けることができます。

 

 

特に赤字を翌年に繰り越すことができるメリットは、個人経営レベルの小さなカフェの場合、大きなメリットです。

 

費用対効果は抜群ともいえます。

 

 

いざとなれば、会計ソフトを導入してしまえば、その面倒な作業も簡単にこなすことができますので、申告の方法は青色申告を選択しましょう。

 

 

⇒カフェ開業の赤字リスクはどれくらい!赤字を回避するには?

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