カフェ経営って儲かる?儲からない?平均年収は?
いくらおいしいコーヒーを出しても、いくらよいサービスを行っても、売上が伴ってこなくては、そのカフェは成り立ちません。
要は、お金なのです。
カフェというものは、ドラマやアニメに出てくるカフェのように、のんびり経営などできません。
今回は、「カフェの経営は儲かるのか?平均年収は?」という課題で説明していきます。
カフェの経営は儲かるのか?
全ての商売において言えることですが、儲かるのかは経営者の腕にかかっています。
とはいっても、これが結論では、このサイトの意味がありませんので、少々データなどを出していこうと思います。
まず、カフェのみならず、飲食業に関しては開業から3年以内の倒産が7割、10年以内となると9割が倒産すると言われています。
飲食業の平均となりますので、やる形態によっては若干数字が変わるとは思います。
特に、カフェの場合はこの数字よりも悪くなると考えてよいでしょう。
理由は、カフェは食品衛生責任者という、1日講習を受ければ取れる資格さえ持っていれば開業できるからです。
言ってしまえば、素人が参入しやすい業態とも言えます。
当然、「のんびりしたゆとりのある生活」みたいなものを求め、安易に開業する方もいらっしゃいます。
そのような方々が、倒産という数字を引き上げていきますので、倒産の確率はもっと上がるでしょう。
そして、カフェは「薄利多売で、全体的な売上が少ない」という現実があります。
同じ1人の来客で美容院での場合、5千円、パーマなどやってしまえば1万円は軽くオーバーしていきます。
カフェの場合、コーヒー頼んで400円、ランチなどで食事をしたところでせいぜい1500円くらいなものです。
この二つ、お客様としては共に店の滞在時間は1〜2時間というところでしょう。
技術料や原価の違いはあると思いますが、10倍の差が生じています。
美容院の場合、1日4人の予約が入り、全員が1万円ずつ、25日営業したとすると、月収100万円となります。
同様の計算をカフェの場合で行うと、ランチで4人(1500円×4人)としても6000円×25日で15万円にしかなりません。
これではカフェの経営は成り立ちません。
正直、カフェが儲かるのかというと、厳しいものがあります。
カフェ経営の利点と経営者の平均年収
カフェの経営で儲けようと思っても、それは相当な困難な道となります。
ここまでの説明の中でも、難しいのはわかると思います。
確かに、廃業の確率は高いですが、現実には生き残っているカフェも沢山あります。
副業的な収入を得ているケースも考えられますが、カフェという特性を活かし、つつましく生きていくことができる場合もあります。
飲食業ですので、食べるものには困りません。
廃棄直前のものを、自分の食事として食べることができます(税金の申告が必要となります)。
大家が許せば、そこで寝泊りすることができます(ほとんど許してくれませんが)。
ほとんどの時間をカフェで過ごすことにより、外でお金を使うことがありません。
夢見る生活とは大違いと思いますが、ここまで考えないとカフェの経営など考えてはいけません。
詳しくは分析していませんが、「飲食業のオーナーの平均年収は627万」と日経レストランONLINEが数字をはじき出したようですが、これには少し疑問があります。
前提条件として、オーナーが個人なのか、法人なのかでだいぶ違います。
個人営業で年収(確定申告する数字)とすると、月に約50万の売上があるということになります。
これが給料であれば、悠々自適な生活となりますが、売上となると、ここから各経費を差し引く必要があります。
カフェの場合、月の売上が50万では、経営者の手元にお金が来ないということも珍しくありません。
しかし、手元に収入が来なくても、上記のように生活は何とかできるかもしれません。
これは飲食業ならではの利点かもしれません。
カフェで儲けているところはないのか?
カフェの経営で、大きな売上を出すのは非常に厳しいです。
しかし、中には長い間続けているカフェがあるのも現実です。
大きなチェーン店やフランチャイズであれば、ネームバリューが生きてきますので、安定した売上が期待できます。
それに、そういったお店の場合は、他にも事業を起こしていて、カフェはマイナスだけど、他業種でカバーできる(実は節税)、といった具合に利用しているのかもしれません。
個人経営であっても、経営者が高齢であれば「こずかい稼ぎ程度」「マイナスが出ても年金でカバーできる」と、細々とやっているところがほとんどです。
若い経営者の場合であっても、他に事業を展開していたり、他で収入を得る手段を持っていたりと、1店舗専業で行っている方は少ないようです。
これらのように、カフェの収入の他に副収入がある場合は別ですが、売上に関しては、年収数千万など夢の数字で、現実には、来月の支払いすら悩んでしまう状態のカフェがほとんどです。
カフェを開業する際には「ウチだけは違う」と安易に考えず、現実を直視しなくてはいけません。
売上が増えれば経費も増えるという悪循環
お店の規模が大きくなれば、売上も上がり、収入も増えそうですが、商売そんなに甘いものではありません。
規模が大きくなれば、それだけの賃貸料がかかりますし、席数が多くなれば、1人でカフェを回すことができなくなり、従業員を雇う必要が出てきます。
経費が増えてしまうのです。
売上から経費を差し引いたものが、経営者の収入として残ることになりますので、この問題を打開する策がなければ、経営者の収入アップはありえません。
客単価を上げる、仕入れの金額(原価率)を落とす、すぐに影響が出そうな方法はこれらとなりますが、この策では、お客様が離れてしまい、逆に売上を落としてしまう原因にもなりかねません。
このように、カフェの経営は矛盾に満ちており、経営の難しさを感じることができると思います。
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