カフェ開業資金はいくら必要?かかる費用の相場と内訳は?

カフェ開業資金はいくら必要?かかる費用の相場と内訳は?

カフェ開業資金はいくら必要?かかる費用の相場と内訳は?

資金

オシャレなカフェなんかに入ったりすると、そこには日常とは別の世界が広がっており、雇われ人のサラリーマン(ウーマン)を脱サラして、「自分もカフェを開いてみたい」と思われた方も大勢いらっしゃると思います。

 

 

しかし、そこで一番気になってくるのが、開業のための資金。

 

いったいいくらあればカフェを開業して経営できるのでしょうか?


カフェを開業するために資金はどれだけ必要か?

店の規模が10坪ほどの小さめのカフェを開業するためには、約1000万の資金が必要です。

 

実際にこの金額で開業した人がいらっしゃいます。

 

内訳と相場は、こんな感じです。

 

 

カフェ開業に必要な資金の内訳と相場

不動産(家賃)

賃貸物件で、月野家賃は10万円(広さは約10坪)。

 

敷金(保証料)で10ヶ月分、礼金で2ヶ月分、仲介手数料で1か月分。

 

内装工事費

店内のイメージだけ自分で描き、専門業者に一括丸投げして500万円。

 

設備投資

冷蔵庫やレンジは家庭用。

 

シンクやエスプレッソマシン、作業台などは業務用を購入。

 

机やイスに関しては、少々こだわったデザインのものを選び全て合わせて200万円。

 

当面の生活費

独り身で賃貸の1人暮らし。

 

20万×半年で120万。

 

 

このような感じです。

 

政令指定都市規模で駅から5分以上離れている場所で、だいぶ安く仕上げてこのくらいです。

 

 

本来、カフェを開業するために決まった資金というものはありません。

 

というのも、その方がどのような形態で、どのような考えで営業していくかによって人それぞれだからです。

 

 

単純な話、新たに東京の銀座あたりで土地を手に入れて、店舗を建てて、数百人規模の席数を確保するお店と、移動式の車販売の場合とでは雲泥の差があるのは明白です。

 

後者の移動式であれば、ワゴン車1台と少々の改造費用があればできるでしょう。

 

 

しかし、その程度の資金では、銀座の土地など買えないのではないでしょうか。

 

 

とはいっても、これでは質問の答えにしては冷たすぎますので、多くのカフェがとっている形態、

 

「賃貸を借りてカフェを始める」ということを前提に少々お話します。

 

様々な形態にも共通する部分がありますので、参考にしていただければと思います。

賃貸を借りてカフェを開業にかかる資金の内訳は?

1. 賃貸にかかるもの

まず、賃貸物件の敷金(保証金)、礼金、仲介手数料ですが、地域差がありますので注意が必要です。

 

加えて、お店の賃貸と住宅の賃貸では少々異なる点があります。

 

 

ほとんどの場合、敷金(保証金)が多く必要になります。

 

住宅の賃貸であれば、敷金(保証金)は1〜2ヶ月分というところだと思いますが、お店の場合は10か月分ということもザラにあります。

 

 

理由は簡単です。

 

 

逃げた(倒産)時のため

 

 

です。

 

 

逃げた場合、店の物品はそのまま、内装に関してもそのままですので、家主はその場所を新たに賃貸に出そうとすると、後片付けをしなくてはいけません。

 

そうなると、その工事費用などがかかってきますので、敷金(保証金)の1〜2ヶ月では到底足りません。

 

 

そのため、多くの敷金(保証金)の設定が必要となり、高くなる原因となっています。

 

 

⇒カフェを開業しても失敗する理由とは?

 

 

2. 内装工事費について

この部分は節約しようと思えば、大きく節約することができる部分です。

 

専門業者に頼み、名の売れた建築士に頼むと莫大な費用が掛かるでしょう。

 

その反面、自力でやりますとか、友人に手伝ってもらうとかすれば、激安で仕上げることができます。

 

 

これからカフェを開業して営業を始めようと、ワクワクしている人に関しては、後者のほうが「楽しそう」と思われるかも知れませんが、楽しいだけでは商売は成り立ちません。

 

 

落とし穴があります。

 

それは、1度作ったものは修正ができないということです。

 

内装のデザインという意味もあるのですが、お客様への印象というものがあります。

 

 

あまりにも手作り過ぎると、どこかで雑な部分が出てしまいます。

 

どこか立て付けが悪かったり、塗装が手抜きの部分があったり。

 

 

作った側は、毎日のようにお店にいますので、そういう部分に気づきにくいです。

 

しかし、そういう部分に限って、お客様は1回の来店で気づいてしまいます。

 

 

その点、プロが作ったのであれば、そのような部分はないと思いますし、キチンとしたものを仕上げてくれます。

 

ただ、値切りすぎて手抜き工事になってしまうパターンもありますので、そのあたりの加減はほどほどにしてください。

 

 

うまく事業が展開していけば、一生モノの買い物となりますので、初期投資はケチらないほうが、後々のためになるかもしれません。

 

 

3. 設備代について

何の料理を出すのかにもよりますが、カフェという業種は案外揃える物が多いです。

 

机やイスなどはもちろんですが、メインはやはり厨房になります。

 

 

簡単に言えば、自宅のキッチンの巨大版とはなるのですが、よくありがちなのが、

 

「ウチは席数10人くらいの小さなカフェだから、家庭用のもので全部揃えてしまおう。業務用高いし」

 

あながち間違いではないのですが、家庭用では対応できない部分もあります。

 

 

業務用は業務用だけあって、1つの機能に特化した専門製品です。コンロであれば家庭では出せないぐらいの火力を出すことができますし、冷蔵庫も温度管理がしっかりできるようになっています。

 

家庭用のものだけで揃えてしまうと、開業するための安全性を確認する保健所の審査に通らないということも地域によってはありえます。

 

 

特に、冷蔵・冷凍庫に関しては、業務用をオススメします。

 

冷蔵・冷凍能力が家庭用と比べ物になりません。

 

 

カフェという業態は、いかに効率よく手間を掛けずに、お客様に料理を提供するかがキモになってきます。

 

そのとき、食材のストックの要となる急速冷凍ができる業務用の冷凍庫は、食材の保存面で有効です。

 

 

この厨房設備に関しては、自分が狙っている同規模のお店を見つけたら、厨房内をこっそりとチラ見して勉強しておくのがいいかもしれません。

 

何がどのくらいのサイズで必要になるのか参考になります。

 

 

⇒カフェ開業に必要な設備

 

 

4. 当面の生活費について

手持ちの生活費や準備金ですね。

 

開店前の広報費などは当然のことですので、この場では除きます。

 

 

開業してからの資金です。

 

多ければ多いほど安心なのですが、これでは「商売」というものに対して考えが甘くなってしまいます。

 

 

「今日、売上がなければ死活問題」と必死になって営業するのと、「まだまだ蓄えがたくさんあるから楽勝」という考えで営業するのとでは必死さが違いますし、その必死さは新たなアイディアの発想力の違いを生み出します。

 

この辺を考えると、半年分くらい売上がゼロでも耐えられるくらいの資金が必要と考えます。

 

 

半年というのは、開店休業状態に陥ったとしても挽回するチャンスがある期間と思いますし、その後(このまま営業を続けるか、店を閉めてしまうか)を見極めるための期間としても十分と思います。

まとめ

カフェを開業するためにはいくら必要かというものに関して説明してきましたが、その方の目指す方向によって設定金額は様々な金額になります。

 

自分の目指す方向、そのためにはいくら必要だと計算してもよいのですが、「この時期に開業したいから、お金がいくら貯まる。じゃあ、この規模でこういう形態のカフェを開こう」と逆転の発想を行うのも1つの手段です。

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