田舎でカフェ開業しても儲からない?メリット・デメリットは?
カフェを開業する際には莫大な費用が掛かってしまい、そうそうキャッシュでポンというわけには行きません。
開業を考える人達は当然、
初期費用の圧縮に努めます。
そして、憧れているライフスタイルとして、オーナーとしてゆったりとした生活を望みます。
それら全てが統合されると、
田舎で開業すればいいのでは?
と、そんな考えが浮かぶかもしれません。
のんびりした自然の中で、憧れのカフェを開業し、お客さまが来ない時にはよい景色を見ながらひと休み。
ドラマのひとシーンのような感じですが、本当にそのようにできるのでしょうか?
今回は、田舎でカフェ開業したときのメリット・デメリットについて説明していきます。
田舎でカフェを開業しても儲からないのか?
田舎でカフェを開業しても、それ1本では儲けが少ないです。
他の儲ける手段を考えておくことが必要です。
カフェの売上というのは、来客がどれくらいあるかにかかってきます。
例として、コーヒー1杯を400円で提供するとします。
一概には言えませんが、
カフェの原価率(材料費/売上)は3割
と言われていますので、単純に計算して材料費は120円。
差し引きで、280円の儲けがコーヒー1杯から生まれます。
もしも、「1ヶ月で30万円の売上が欲しい」と考えれば・・・
1000杯以上売らなくてはいけません。
週一でお店を休むと考えれば、稼動は25日程度。
1日で40杯は売らなくてはいけません。
実際は、コーヒーだけでなくフードなどの提供もあると思いますので、ここまでがんばらなくてもよいとは思いますが、1日40人程度の来客が必要ということです。
1日40人の来客は、案外大変です。
というよりも、現実としては夢のような数値です。
立地的に恵まれ、常連が多数ついてくれないと達成できない数値です。
ましてや、今回の議題としては「田舎でカフェを開業」となりますので、より条件は厳しくなります。
ここで例としてあげた「月30万の売上」は、一般のカフェ経営ではありえないほどの低い数値設定です。
となると、もっと多くの来客を促す努力をするか、他の手段で利益を上げることをする必要があります。
田舎でカフェを開業するときの集客の方法
では、どうやって、お客さんを集めるのか。
それは、プラスアルファをつけるしかありません。
飲食業ですので、特別メニューを作り、その料理が「メチャクチャ」おいしいという部分での勝負もアリかもしれませんが、常に新メニューを考えたり、来るか来ないかわからないのに、特別メニュー分の食材をストックしていては、ロスになる可能性が高いです。
となると、
ロスにならないものを考えなくてはなりません。
来客が少ないということを逆手に取り、
オリジナル雑貨を通販で販売
してみたり、技術があれば、せっかくのカフェですので、
コーヒー豆を焙煎して販売
してみたり。
様々な工夫が考えられます。
これは、発想力しだいですので、色々と考えてみましょう。
カフェ1本で勝負というのは、相当な自信がない限りは、商売が成り立たない可能性が非常に高いです。
田舎でカフェを開業するときのメリット
田舎でカフェを開業するときのメリット・デメリットをもう少し考えてみます。
まずは、メリットです。
不動産物件を手に入れやすい
田舎であれば土地代も安いですし、賃貸であっても家賃は低くなります。
初期投資と毎月の固定支出を抑えることができます。
それに、少ない金額で広い土地が手に入りますので、お店の大きさを大きくすることもできます。
お店にフリースペースがあれば、そこで何かをやるというイベントを立ち上げることも可能となります。
そういった大きな予約が入ってくれれば、カフェの売上に貢献してくれますので、広い土地が手に入るというのは案外重要な要素です。
仕入れが安く済む(かもしれない)
田舎というものをどう考えるかにもよりますが、大自然に囲まれたような場所の場合、
近所の農家を仕入先にしてしまえば、格安で仕入れが可能
となることがあります。
うまくいけば、仕入値をグッとおさえることができるかもしれません。
「地場産の野菜だけで作った○○です」などと売り出せば、それはそれで看板メニューにもなってくれますし、一石二鳥です。
来客が頻繁でないため、自分の時間が取りやすい
カフェの営業というものは、コーヒーを出して、おいしい料理を提供してというだけでは終わりません。
特に、1人でやろうと考えていると、何から何まで自分1人で作業しなくてはいけません。
カフェの経営は、案外やることが多く、自分の時間というものが取れません。
カフェを継続していくためには、
「日々発展」
というものも必要です。
新メニューの構築、イベントの計画。
来客が少なければ、営業時間中でもそれらを考えることができるので、そこはメリットとなるでしょう。
しかし、このメリットが十分に働くということは、売上がないという事ですので、本当にメリットといえるかどうかはわかりませんが。
田舎でカフェを開業するときのデメリット
続いて、田舎でカフェを開業するときのデメリットです。
来客が少ない
これが一番のデメリットです。
来客が少ないということは売上が少ないということになりますので、最初に述べたように他で収入を得る方法などを考えなくてはいけないかもしれません。
仕入れが大変
街中からちょっと離れた位置で開業するのであれば、まだよいかもしれませんが、交通網の発展もしていないような田舎で開業しようとなると、仕入れが大変です。
コーヒー豆やお米などであれば、通販という手法も取れなくないですが、生鮮野菜などを仕入れる際は、ちょっと気が引けると思います。
そして、通販は様々な食材などが手に入る反面、最大のデメリットがあります。
通販には送料がかかります。
その分、材料費が上がりますので、ただでさえ少ない売上を圧迫してきます。
かといって、メニューの価格を上げてしまうと、これまた価格が高く、お客様が来ないという事態になりかねません。
広い土地の購入が必要
メリットで「広い土地が手に入る」と書きましたが、これはデメリットにも繋がっていきます。
理由は、
駐車場
田舎のお客様はほとんどの方が車で来店されます。
そうなると、それなりの数の駐車場が必要となってきます。
席数がテーブルで5つあるのであれば、最低でも5台分は確保しないといけないでしょう。
その分の賃貸料や、土地代を考えると、もしかするとある程度、駅の近くで開業できる金額に近い支出になるかもしれません。
まとめ
「田舎でカフェ開業しても儲からない?メリット・デメリットは?」ということで書いてきました。
のんびりとした経営
というのは、誰もがあこがれるところです。
しかし、昔からある言葉
「働かざるもの食うべからず」
のとおり、田舎でカフェを開業した場合、相当な強運を持っていないと、カフェ1本で食べていこうというのは非常に難しいと思います。
飲食業としてのカフェ営業だけではなく、さらにそれ以外の売り物を見つけ出し、安定した収入を得るような手法を考えておく必要があります。
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